気になる《アーユルベーダ リトリート》

ナヴァサナ・スパのレセプションから一歩奥へ入ると、落ち着いた雰囲気とアロマオイルの香りに包まれ、一気にスパの世界へと引き込まれます。
さっきまでプールへ向かう家族連れと一緒に賑やかな通路を歩いてきたのに、こちらはくつろぎと静寂による“わたしのための癒し”を準備して待っていてくれました。待ちに待った瞬間です！

今回ご紹介するのは、人気ランキングのトップ3には入らないけど、必ず誰かが予約する『アーユルヴェーダ リトリート』をピックアップしています。ホテルスパのアーユルヴェーダってどんなものなのか？わたしも気になっていたので、実際にトリートメントを体験してきました。
少々、マニアックな内容になっていますが、『アーユルヴェーダ リトリート』に興味のある方へ体験談をご紹介します。

 

アーユルヴェーダ ってなに？

アーユルヴェーダとは世界三大医学のひとつ。インド・スリランカで生まれた5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学です。現在でも予防医学・治病医学にとどまらず、高度な『生命哲学』としても注目されています。
身体の生理機能に働きかけるドーシャ（体質）と呼ばれる3つの元素のバランスが崩れることが、病気を生み出す原因になると考えられています。
またインドの伝統思想においてのアーユルヴェーダは食事法（医食同源）、健康法（ヨガ・瞑想）といった『よりよく生きる』ための生活習慣から、人間関係や考え方（占星術）など、しあわせな人生を送る上での『智慧』といえます。
 
ボディトリートメントにおけるアーユルヴェーダは、パンチャカルマ（浄化療法）のひとつで、「アヴィヤンガ」と呼ばれるオイルマッサージのことを言います。身体と心に溜まった不調の原因となっている＜アーマ（未消化物）・毒素＞を、温めた薬草オイルでマッサージしながら体内へ浸透させ溶かし、体内の浄化・バランスの調整・デトックスを行います。
 
そして眉間にある額の一番敏感な部分でもあるマルマポイントへ、温めたオイルを垂らす「シロダラ」は脳の唯一のトリートメントと言われ、浄化プログラムのひとつです。神経系やホルモン系に作用し、究極の癒しとも言われています。

わたしの初体験は、本格的なアーユルヴェーダが日本で受けられるとの噂を聞いて、都内で受けたのが最初です。針灸師でもあり、気功やヨガも教えるという仙人のような先生に、トータル3時間半にわたり、問診、施術、最後はカウンセリングを受けました。その時のわたしの印象は「アーユルヴェーダって治療に基づくライフスタイル」ということ。そして今でも覚えているのは、インドから取り寄せたという薬草オイルがズラーっと並んでいる暗めの施術室で、仙人とアシスタントの女性の2人から、オイルマッサージを受けたことです。想像を超えるオイルの量と、2人の息の合った手の動きに圧倒されたのを覚えています。
 

《アーユルヴェーダ リトリート》

 
ナヴァサナ・スパでは、「アヴィヤンガ（ボディ マッサージ）」と「シロダラ」の2つのパンチャカルマ（浄化療法）のトリートメントを組み合わせた＜アーユルヴェーダ リトリート＞を体験できます。
 

美肌と若返りの『アヴィヤンガ』

体温よりも少し温かいオイルを使用して全身をマッサージしていきます。マッサージはリラックス効果だけではなく、新陳代謝を活性化させ、身体の老廃物や不純物の排出を促す目的があります。

アヴィヤンガとは「滑らかな手で繰り返し擦る」、「愛のこもった滑らかな手」という意味があります。わたしの体感としてはロミロミマッサージのような、静かに、温かく、パワフルなマッサージで、停滞している関節や筋肉のコリをしっかりとオイルで流してくれました。

温められたオイルは身体の関節部分から大胆に掛けられます。オイル成分を皮膚から体内へ浸透させるために、たっぷりとオイルを使用してマッサージを行います。トリートメントで使用されるオイルは、セラピストが問診票から選んでくれます。わたしは『ハーモニー』というブレンドされたオイルでした。
塗布されるというよりも、温かいオイルに漬けられて揉まれてるという感じ。いつものオイルマッサージとは違う感覚で、これがとっても気持ちがいいのです。セラピストの手の温かさも相まって身体の芯から温まりました。

脳のマッサージ『シロダラ』

インドのアーユルヴェーダと言えば、シロダラのイメージが強いのではないでしょうか。ダーラポットと呼ばれる神秘的な銅製の桶から、とろーっとしたオイルが額に流れている風景。どんな感じ？？想像がつかないから「気になるー！」のですよね。
 
シロダラは中枢神経の緊張を緩和させ、脳のリラクゼーションを促します。不眠症や神経障害、そして頭・首・肩の痛みの軽減などに効果が期待できると言われています。
またインドでは額に「第3の目」があるとされ、シロダラによって刺激することで、精神を明瞭な状態に導くと同時に、潜在意識へ働きかけ、心の奥底の不安やストレスを解放することができるとも考えられています。

額から15センチ程の高さから、温められたオイルが静かに糸のように流れ出します。温かいオイルのとろっとした重たい感触が、絶妙な圧で眉間を刺激します。今までに体験したことのない感覚で、一気に頭が真っ白になりました。
 
オイルは「マルマ」だけではなく、額全体に万遍なくオイルを行き渡らせるように、セラピストがダーラポットを揺らしながら行われます。
オイルが垂れているポイントには、自然と意識が集まります。オイルの動きに合わせて動く意識で、脳をマッサージしているような、なんとも不思議な感覚でした。額からゆっくり流れ落ちていくオイルを感じながら、頭部全体がじわーっと温まってきます。
 
絶えず垂らされ続けるオイルの感覚に集中していると、思考がシャットダウンされ、一種の瞑想状態になります。シロダラは究極のリラクゼーションだと言われる所以がよく分かりました。
 
いつのまにか時間が経ち、トリートメントが終わりました。
ボーッとしていると、セラピストさんがシャワーまで連れて行ってくれました。
シロダラのオイルは、ボディだけではなく、髪や頭皮のトリートメント、抜け毛た白髪防止にも効果があるそうです。軽くシャワーはしたのですが、その日はオイルでしっとりしたまま過ごしました。
 

こんな方へおススメ

グアムで気軽にアーユルヴェーダを体験してみたい方。
シロダラが気になっている方はこの機会に是非！
わたしの個人的な感想をご紹介しましたが、みなさんのシロダラはどんな体験に
なるのか？わたしも興味津々です。

 
デトックス効果が抜群なので、施術後にゆっくりできるスケジュールがいいと思います。おすすめは夜のお食事の後にトリートメントを受けて、そのままお部屋でゆっくり休みましょう。深くて質の良い睡眠がとれ、次の日はスッキリとお目覚めになれると思います。
 
ナヴァサナ・スパのリピーターの方や、いつもとは違うトリートメントを楽しみたい方は『ヒマラヤン ソルト ストーンマッサージ』もおすすめです！
 
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